国際協力機構(JICA)が主催する水道技術研修(注釈)の一環として、仙台市水道局の施設で浄水処理実習を実施しました。令和2年度から令和4年度までは、新型コロナウイルス感染拡大のためオンラインで実施していましたが、今年は4年振りに海外研修員を仙台市に迎えて実施しました。
仙台市水道局では、研修参加国の浄水技術の向上を通じて、国際的な水道事業の発展に寄与するとともに、指導職員の技術力向上を目指しています。

(注釈)JICA課題別研修「上水道施設技術総合(B)コース」
開発途上国の水道における課題解決能力の向上を目的とした研修で、独立行政法人国際協力機構(JICA)が毎年開催しており、札幌市水道局と公益社団法人北海道国際交流・協力総合センター(HIECC)が実施主体となっています。仙台市水道局では、平成18年から同研修コースの一部(浄水処理部門)を分担し、研修を行っています。

内容

  • 日時 令和5年6月26日(月曜日)〜30日(金曜日)
  • 参加者 3ヵ国より3名 (ヨルダン、モザンビーク、イエメン)
  • 内容
    • 水源保全の取り組み(釜房ダム見学、水源開発と藻類由来の諸問題に関する講義など)
    • 浄水場総合運転(取水塔・活性炭注入設備見学、茂庭浄水場見学、ろ過池洗浄の仕組み、小規模浄水場運転の仕組みなど)
    • 浄水処理実習(濁度・pH・アルカリ度等の測定、凝集試験、薬品注入量の積算など)
    • 仙台市の取り組み(ブロック配水システム、水道局の災害対策、震災遺構荒浜小学校見学など)
仙台市水道局の建物前で、大勢の関係者がヨルダン、モザンビーク、イエメンの国旗を掲げ、中央に派遣研修員とウォッターくんが並んで撮影した集合写真
日本、ヨルダン、モザンビーク、イエメンの国旗が掲げられた壁を背景に、修了証を手にした派遣研究員の方々が、ウォッターくん、関係者と一緒に並んだ閉校式の記念写真

水道施設見学

茂庭浄水場、釜房ダム取水塔などを見学し、水道施設の仕組みを学びました。

複数の配管や仕切りが設置された大きな水槽を、派遣研究員が上からのぞき込んでいる、茂庭浄水場見学の様子を写した写真
職員の男性たちが、壁に貼った図面を指し示しながら、派遣研究員へ取水塔の構造について説明している様子の写真

浄水処理実習

薬品の注入量を積算するためには、正確な水質測定が欠かせません。濁度・pH・アルカリ度の測定、凝集試験(ジャーテスト)の手法を学びました。また、浄水実験プラントを用い、凝集不良状態から、適切な薬品注入率に調整する一連の流れを学びました。

実験器具が並ぶ室内で、派遣研究員がビーカーやシリンダーを用いて水質測定に取り組んでいる様子の写真
銀色の装置に並んだ複数のビーカーを派遣研究員の2名が覗き込んでいる様子を背後から捉えた、凝集試験における薬品攪拌見学の様子写真
ビーカーや検査器具が並ぶ台の前で、派遣研究員が職員の説明を受けながら薬品注入率の計算を行っている様子の写真
水色の大型装置やグレーの箱型装置が並ぶ施設内で、職員の男性が派遣研究員の方々へ浄水実験プラント施設の説明を行っている様子の写真

熊ヶ根浄水場(小規模浄水場)の運転実習

浄水場の立ち上げ(運転開始)やろ過池洗浄、停電など緊急時の対応を学びました。

熊ヶ根浄水場の水槽前の手すりに集まった派遣研究員が下を覗きながら職員の説明を聞いている様子の写真
台の上に並んだ4つの白いポリタンクから、職員の指導の下、派遣研究員が採水実習を行っている様子の写真

水源保全について

釜房ダムの見学を行い、曝気循環装置や土砂の測定など、水源保全の仕組みを学びました。
また、東北工業大学今野名誉教授を講師としてお招きし、水源開発と藻類由来の諸問題に関する講義を行いました。研修員からの熱心な質問にも、丁寧なご回答をいただきました。

派遣研究員が、展望台のフェンス越しに、広大な釜房ダムや遠方の山々を指差しながら景色を眺めている様子の写真
地図が投影された大型スクリーンを前に男性が説明を行い、席に座った派遣研究員の方々が講義に耳を傾けている、東北工業大学今野名誉教授による講義の様子写真

研修員との懇談

それぞれの国の生活や仕事の様子などを気軽に懇談する時間を設け、震災遺構荒浜小学校も訪問しました。

お菓子や飲み物が置かれたテーブルを囲み、日本人職員と派遣研究員の方々が会話をしている、懇談の様子写真
「荒浜を襲った津波の高さ」と記されたパネルに集まった派遣研究員へ、男性が説明を行っている震災遺構荒浜小学校見学の様子の写真

この記事に関するお問い合わせ先

総務部 総務課 研修係

〒982-8585
仙台市太白区南大野田29-1
電話番号:022-304-0064
ファクス番号:022-249-2006